簡単だと思ってい

冒頭のエピソードも良かったですね。
木村祐一演じるやくざが、渡辺さんの事は調べつくし、かなりえげつない事をやっていますねと言う。
だけれど彼の並べ立てたことは、職をかさに着て団子屋から団子をせびる、仕事はやらないで芝居小屋に入り浸るなど同心として職務怠慢のダメな所のみ。
こんな同心だったら抱え込むのは簡単だと思っていたと思うのですが、千両箱の小判を見せつけ好きなだけ持っていけ、その代わりこのシマで起きたことは知らぬ存ぜぬでいて欲しいと言います。
―これからは裏と表が手を組んで・・・・・。
何気なく言っていたこのセリフですが、これ意外と今回のテーマだったかも。
裏と表の混濁。それが起きた時にはどうなってしまうのかと。
小判の上に投げられたビタ銭。
「これで何が買えると思う?」と小五郎。
「こんなもんで何が買えるって言うんです?」
「お前の命さ。」
そして決して目の前の小判には手を出さない。
そう。泥棒ではないんですよね。お金はあくまで仕事料。
それが悲しいくらい少ないのも、悪党の命だからなんだって、そんな感じがしてしまったりもするんです。